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ゲームボーイカタログの比較


ゲームボーイソフトすべてを扱ったカタログを紹介・比較しています。発売順。


広技苑は、各ゲーム機のソフトデータと裏技を網羅した分厚い本です。もとは「大技林」という名前で「ファミリーコンピュータマガジン」という雑誌の付録でしたが、後に単体発売となり、さらに諸事情で名称と出版社が変わったという経緯があります。
ソフト総数 1229本
カタログ特徴 画像は一切なし。五十音順で、メーカー・発売日・価格・ジャンル・簡単な内容説明・裏技を掲載。巻末にメーカー別・ジャンル別索引あり。
一般ソフト 「ダブル役満JR」「ドラえもんのスタディーボーイかんじよみかきマスター」が掲載されていない。「合格ボーイシリーズ セットで覚える日本史ターゲット201」が二重掲載になっている。
廉価・復刻版 基本的に掲載しているが、「ウィザードリィ外伝」1~3の復刻版、「詰将棋 将棋世界」「桃太郎伝説1→2 THE BEST」などは掲載なし。基本的に通常版とまとめて1タイトルとして扱っているが、「ゴッドメディスン復刻版」は通常版と分けて掲載している。
同梱版 基本的に掲載しているが、「サンリオうらないパーティ 同梱版」「爆球連発!! スーパービーダマン 初回限定版」「テトリス 通信ケーブルセット」などは掲載なし。通常版と同梱版は基本的にまとめて1タイトルとして扱っているが、「ゲームで発見?たまごっち ピンクなTAMAGOTCHセット」は通常版と分けて掲載している。
バージョン 基本的にバージョンをまとめて1タイトルとして扱っている。ただし、「ゼルダの伝説 ふしぎの木の実」時空の章/大地の章、「ポケットモンスター」赤緑/青/ピカチュウ、「ときめきメモリアルポケット」スポーツ編/カルチャー編、「エリーのアトリエGB」/「マリーのアトリエGB」、「ハローキティのスウィートアドベンチャー」/「ディアダニエルのスウィートアドベンチャー」は別々に掲載している。
ニンテンドウパワー すべて掲載。
通信販売 掲載なし。
周辺機器 「魚群探知機ポケットソナー」「マリオファミリー」「らくらくミシン」は掲載しているが、「ポケットカメラ」と「らくらくミシン」カットしゅう・文字は掲載していない。
総評 けっこう伝統のある書籍です。かつてゲームボーイカラーまでの全ソフトを扱ったカタログは、これと実業之日本社の「ゲームボーイ大百科」くらいしかありませんでした。掲載タイトル数は比較的少なめですが、他にはない情報を多数掲載しているので重宝します。ただし、画像がないので眺めて楽しむには不向き。ちなみに「ゲームボーイ大百科」はソフトが出揃うまえに刊行が終わってしまったので紹介していません。


GB1236タイトル完全網羅エミュレータブックは、2008年5月に発売されたゲームボーイのタイトルを網羅した本です。2005年5月に発売された「裏テク遊戯団GB1236タイトル完全カタログ」の拡大復刻版という位置づけで、ほとんどのタイトルをゲーム画面つきで掲載しています。
ソフト総数 1236本
カタログ特徴 画像はゲーム画面を4点(うち2点は小さめ)。発売順で、メーカー・発売日・価格・ジャンル・簡単な内容説明を掲載。巻末に50音順索引あり。
一般ソフト 「星のカービィ」など掲載していないタイトルが多数ある。発売日が大きく異なっているものも少なくない。
廉価・復刻版 基本的に掲載なし。「女神転生ラストバイブル」1・2(カラー対応版)も掲載していない。ただし、「ゴッドメディスン復刻版」は通常版と別に掲載している。
同梱版 基本的に掲載なし。
バージョン すべてバージョンごとに分けて掲載している。
ニンテンドウパワー すべて掲載。
通信販売 掲載なし。
周辺機器 掲載なし。
総評 いわゆるエミュレータを扱った本。悲しいかな、全ゲームボーイタイトルを画像つきで扱った書籍は、長いこと本書しか存在しませんでした。ゲームボーイの“タイトル完全網羅”を謳った本なので、参考として掲載しています。タイトルや発売日などの情報は「広技苑」を元にしていると考えられます(広辞苑とまったく同じ記述ミスをしているタイトルが多々あるので)。しかし、広技苑と比べても抜けのあるタイトルが多く、画像が掲載されていないソフトもけっこうあります。


超携帯型ゲーム機コンプリートガイドは、2017年11月に主婦の友インフォスより発売された携帯ゲーム機のガイドブックです。2013年に発売した「携帯型ゲーム機コンプリートガイド」の増補改訂版という位置づけで発売されました。
ソフト総数 1247本
カタログ特徴 一部のソフトだけを少し長めに紹介している。4~5点のゲーム画面あり。巻末のゲームリストは、発売順でメーカー・発売日のみを掲載。
一般ソフト 2001年5月25日「元祖!動物占いGB+恋愛占いパズル」という未発売ソフトを掲載している。
廉価・復刻版 基本的に掲載なし。ただし、「ゴッドメディスン復刻版」「女神転生ラストバイブル(カラー対応版)」「女神転生ラストバイブル2(カラー対応版)」は通常版と分けて掲載している。
同梱版 掲載なし。
バージョン すべてバージョンごとに分けて掲載している。
ニンテンドウパワー 基本的に掲載していないが、「バルーンファイトGB(プリライト版)」だけ掲載している。
通信販売 すべて掲載。
周辺機器 「マリオファミリー」「魚群探知機 ポケットソナー」「ポケットカメラ」は掲載しているが、「らくらくミシン」は掲載なし。
総評 携帯ゲーム機のハードを扱った本なので、ソフトリストは完全にオマケです。ゲームボーイだけでなく、ゲームギア・ゲームボーイアドバンス・ワンダースワン・ネオジオポケット・バーチャルボーイのソフトリストも掲載されています。ニンテンドーDS・PSPのリストがないのが逆に気になってしまう。少しだけゲームソフトの紹介もあって、モノクロのゲームボーイに比較的多くのページを割いているあたり通っぽい。海外を含めたさまざまなハードが掲載されていて、眺めて楽しむにはオススメです。



懐かしゲームボーイパーフェクトガイドは、2017年4月に発売されたゲームボーイを専用に扱った本です。マガジンボックス出版。コンテンツが多彩ですが、非公式なノリと怪しい情報も目立ちます。巻末に「ゲームボーイ完全目録」と銘打ったリストが掲載。
ソフト総数 1271本
カタログ特徴 一部のコーナーで長めのソフト紹介とゲーム画面数点の掲載がある。巻末の完全目録は、発売順でメーカー・発売日のみを掲載。
一般ソフト 2001年4月21日発売「ゴルフランド(未発売)」というソフトを掲載している(未発売と自ら書いてある。ちなみにモバイルゴルフというタイトルで発売された)。「ルーニー・テューンズコレクター マーシャンクエスト!」が二重掲載になっている。
廉価・復刻版 すべて掲載。
同梱版 基本的に掲載なし。2002年と2003年に「合格ボーイ」シリーズ7作品ぶんのスペシャルエディションが掲載されているが、発売日が正しくない。また、それら以外の「合格ボーイ」シリーズのスペシャルエディションは掲載していないので統一感がない。
バージョン すべてバージョンごとに分けて掲載している。
ニンテンドウパワー 掲載なし。
通信販売 「ドラえもんスタディーボーイ」1~6は掲載しているが、「ロボットポンコッツ ボンボンスペシャルバージョン」は掲載なし。
周辺機器 「マリオファミリー」「ポケットカメラ」「魚群探知機 ポケットソナー」は掲載しているが、「らくらくミシン」は掲載していない。
総評 一冊まるごとゲームボーイを扱っているという点では貴重な本。ただし出所不明な情報が多いです。巻末にあるソフトリストは、おそらく「GDR ゲーム情報室 (GAME Data Room) - ゲーム総合データベースサイト」さんをいくらか参考にしていると思われますが、「ゴルフランド(未発売)」なんてどこから出てきたんだというタイトルも記載していて疑問が尽きません。読んで楽しむにはよいですが、情報源とするのは非推奨です。多様な企画を盛りこんでいるのは評価したいところ。



ゲームボーイパーフェクトカタログは、2018年10月に発売されたゲームボーイのカタログ本です。ジーウォーク出版。ゲームボーイソフトをすべて取り扱った書籍は、一部の例外を除けば、本書が初めて。シリーズとしてはメガドライブ・ゲーム&ウオッチにつづく3冊目にあたります。
ソフト総数 1262本
カタログ特徴 全ソフトのパッケージ画像とゲーム画面1点(一部は2点)を掲載している。発売順で、メーカー・発売日・価格・ジャンル・簡単な内容説明を掲載。また、通信ケーブル・赤外線通信・スーパーゲームボーイ・ポケットプリンタの対応/非対応も表示している。巻末に50音順索引あり。
一般ソフト とくに抜けなし。
廉価・復刻版 基本的に掲載なし。ただし、「ゴッドメディスン復刻版」「女神転生ラストバイブル(カラー対応版)」「女神転生ラストバイブル2(カラー対応版)」は通常版と別に掲載している。
同梱版 基本的に掲載なし。ただし、「ポケットラブ(CD同梱版)」「ポケットラブ2(CD同梱版)」は通常版と分けて掲載されている。
バージョン すべてバージョンごとに分けて掲載している。
ニンテンドウパワー すべて掲載。
通信販売 すべて掲載。ただし、「ドラえもんのスタディーボーイ4」だけパッケージ画像なし。
周辺機器 「マリオファミリー」は掲載しているが、「魚群探知機 ポケットソナー」「らくらくミシン」は掲載なし。「ポケットカメラ」は周辺機器として紹介している。
総評 ゲームボーイ30周年を目前にして、ついに発売されたゲームボーイソフトのオールカタログ。全ソフトのパッケージイラストを掲載したのは本書が初となります。ハードの仕様に詳しく触れていることが特徴ですが、カタログ本としても全体的に質は高めです。通信ケーブル・赤外線通信・スーパーゲームボーイ・ポケットプリンタの対応/非対応といった情報まで掲載しているのが驚きですが、このあたりは割と間違いがみられます。



ゲームボーイコンプリートガイドは、主婦の友社より刊行されているコンプリートガイドシリーズのゲームボーイ版です。もともと2018年末に発売予定でしたが、二度の延期を経て、2019年7月に刊行されました。
ソフト総数 1235本
カタログ特徴 全ソフトのパッケージ&ソフト画像、さらにゲーム画面3~5点を掲載している。基本的に発売順だが、完全ではなく、年代ごとの区分で一部タイトルを最初に大きめに紹介している。メーカー・発売日・価格・簡単な内容説明を掲載。巻末に年代順・50音順索引あり。
一般ソフト とくに抜けなし。
廉価・復刻版 基本的に掲載なし。「ゴッドメディスン復刻版」も掲載なし。ただし「女神転生ラストバイブル(カラー対応版)」「女神転生ラストバイブル2(カラー対応版)」は通常版と別に掲載している。
同梱版 基本的に掲載なし。一部、コラムで軽く触れている。
バージョン すべてバージョンごとに分けて掲載している。
ニンテンドウパワー 掲載なし。タイトルリストだけ記載あり。
通信販売 掲載なし。「ドラえもんのスタディーボーイ」はコラムで軽く触れている。
周辺機器 「マリオファミリー」「魚群探知機 ポケットソナー」「らくらくミシン」は掲載なし。「ポケットカメラ」は周辺機器として紹介しているがソフトには含めていない。
総評 長い延期の末に発売された一冊。先に出た「パーフェクトカタログ」と比べると、パッケージだけでなくソフトの画像も掲載しており、ゲーム画面も3~5点と多く見ごたえがあります。一方、ニンテンドウパワー専用や通信販売のタイトルは扱っていないので、掲載タイトル数はやや少なめです。レイアウト含めた構成もパーフェクトカタログのほうに軍配があがる印象。しかし、所狭しと当時の広告や雑誌を掲載するサービス精神がコンプリートガイドにはあり……、結果、どちらも甲乙つけがたいカタログとなっています。本書は発売延期しただけあって(?)、タイトルなどの記述ミスが少なく、丁寧な作りを感じられるところも好印象です。



増補新版ゲームボーイパーフェクトカタログは、2024年3月に発売された「ゲームボーイパーフェクトカタログ」の増補改訂版です。パーフェクトカタログ増補新版シリーズとしてはファミコン・メガドライブに続く3冊目となります。
ソフト総数 1264本(国内)+1132本(国外)
カタログ特徴 基本的にパーフェクトカタログと同じ。
一般ソフト 基本的にパーフェクトカタログと同じ。
廉価・復刻版 基本的にパーフェクトカタログと同じ。
同梱版 基本的にパーフェクトカタログと同じ。
バージョン 基本的にパーフェクトカタログと同じ。
ニンテンドウパワー 基本的にパーフェクトカタログと同じ。
通信販売 基本的にパーフェクトカタログと同じだが、「ドラえもんのスタディーボーイ4」のパッケージ画像が追加された。
周辺機器 「マリオファミリー」は掲載しているが、「らくらくミシン」は掲載なし(ミシン付属品として扱われているがパッケージ画像は未掲載)。「魚群探知機 ポケットソナー」「ポケットカメラ」は周辺機器として紹介。
総評 ”祝・ゲームボーイ生誕35周年”と銘打って発売された、ゲームボーイパーフェクトカタログの増補改訂版。大きな変更点としては、①海外タイトル1132本 ②ゲームボーイ各モデルの実物大写真+カラーバリエーションを掲載した折り込みポスター ③周辺機器の紹介ページ拡張版 が追加されたこと。これだけでも充実度は高いですが、加えて喜ばしいのが、元のパーフェクトカタログにあったいくつかの記載ミスなどが修正されていること(参考:パーフェクトカタログの間違い)。じつはファミコンやメガドライブの増補新版では旧判の記載ミスはほぼ無修正だったので、今回はそれらより手の込んだ増補新版だといえます。値段は張りますが、ゲームボーイファンには推したい一品。


余談ですが、任天堂の「ヒストリカルデータ」に掲載されている「販売タイトル推移表」によると、ゲームボーイの総タイトル数は1246本です(ニンテンドウパワー専売ソフトは含まず)。 細かい内訳はわかりませんが、参考までに。

※ヒストリカルデータは株主・投資家向けの情報なので、4月1日~3月30日の期間で年ごとのタイトル数を集計しています(カタログ本はどれも1月1日~12月31日で集計)。


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