> ゲームボーイの歴史

ゲームボーイの意匠について


Q. ゲームボーイはなぜ縦型だった?
A. 乾電池4本を使うバランスのため


8ビット時代のゲームボーイシリーズは、すべて縦型のデザインを採用しています。

これは当時としても珍しいもので、国内の携帯ゲーム機で縦型を採用しているのは、キーホルダー型などを除けば、PCエンジンGTくらいしかありませんでした。ゲームボーイがこのようなデザインとなったのは「当時電池4本を含めた基盤などのレイアウトや重量を考えると、縦型にするのが一番バランスが良かった」からだそうです。部品配置においてもデッドスペースが少なくて済んだとのこと。

また、ゲームボーイの右下部分にはR(曲面)がついていますが、これは縦型のデザインに特徴をだすためにつけられました。2019年のイベント「ゲームボーイサミット」で、開発者のひとりである岡田智氏が「よく覚えていないんですけど……」と前置きしたうえで、「イラストにしたときに印象づけられるかなということと違ったんかな」とRについて言及。その後のインタビュー記事では「(縦型に決まったゲームボーイを)デザイナーに持っていったら,角を1か所丸くすると言い始めてね(笑)」と述べています。どちらにせよ、機能面ではなく、デザイン面から生まれた特徴だとわかります。

本体色については、横井軍平氏によると、最初は『黒』が考えられていたそうです。マシンの色が黒なら、画面がもっと明るく見えるんじゃないかと期待したそうですが、実際にはよりいっそう画面が黒く見えることが判明。そのため、明るい色という方向性がでて、現在知られているような明るいグレーとなったようです。

ちなみに次世代機のゲームボーイアドバンスでは、大きな液晶を載せて小型化するのに都合がいいということで、横型のデザインに変更されました。L・Rボタンをつけるにも、横長のほうが都合が良かったそうですが、社内ではかなりの反対意見がでたようです。最後まで強固に反対していたのが、マリオの生みの親である宮本茂氏だったとか。


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