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●スーパーファミコンとゲームボーイソフトの架け橋
本来は携帯型ゲーム機でしか遊べないゲームボーイソフトがスーパーファミコンでも遊べるようになる周辺機器、スーパーゲームボーイが1994年に発売されました。
このスーパーゲームボーイを制作したのは、ゲームボーイシリーズを作ったチーム(=当時の任天堂開発一部)ではありません。ファミコンやスーパーファミコンを制作した、開発二部のチームがてがけた商品です。当時の公告によると、ゲームボーイソフトの豊富な資産をスーパーファミコンで(カラーで)遊べることが、スーパーゲームボーイの売りとされていました。
じつは、このスーパーゲームボーイには原型があります。もともとはゲームボーイ用ソフトをデバッグのためにテレビに映して、ビデオで撮るための装置だったのです。たとえば、バグの証拠を開発スタッフに示すために使われていました。
さらにゲームショーでは、ゲームボーイソフトをテレビに映す必要があったので、ファミコン用のものとして作られたのが「ワイドボーイ」。スーパーファミコン用のものとして作られたのが「ワイドボーイ2」です。これはゲーム雑誌の編集部にも提供されて、ゲームボーイのゲーム画面を撮るために使用されました。
これが商品として販売されるようになった理由としては、「プロユースということになると、値段の無理が効くようになりますからね。そんで、せっかく作ったんなら、売ろうかということで発売になったんです」とのこと。
要するに、スーパーゲームボーイの原型は、携帯ゲームソフトのゲーム画面を”他人に見せるため”のものだったわけです。このような利点は、もしかしたら(ゲーム実況などが当たり前となった)現在のほうが広く理解されるものかもしれません。
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