> ゲームボーイの歴史

累計出荷台数が一億を突破したゲームボーイ



■数字で見るゲームボーイ

ゲームボーイは「任天堂の世界戦略商品だった」といわれています。もともとゲームボーイの前身であるゲーム&ウォッチが海外でも売れた商品だったので、その流れを汲むゲームボーイが世界的な普及を視野にいれていたことは、自然な成り行きだったのかもしれません。

ゲームボーイは世界中でヒットして、日本、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、70ヵ国以上の国で遊ばれました。電池で遊べることから発展途上国でも広く遊ばれたといいます。

それ以前に発売されたゲーム&ウオッチやファミコンも、日本以外の国で人気を博した商品でしたが、日本・北米・欧州すべてで成功したのはゲームボーイが初めてでした。

任天堂の広報によると、ゲーム&ウオッチの合計出荷台数は4340万個で、内訳は国内が1287万個、海外は3053万個。海外については「その8割以上はヨーロッパ向けなんです」と述べられています。日本で出荷されなくなった後も、ヨーロッパ向けには1994年6月まで販売が続いていました。

ファミリーコンピュータの合計出荷台数は6191万台。内訳は、国内が1935万台、海外が4256万台で、その販売台数の8割近くがアメリカ向けとのこと。北米と欧州において、ゲーム&ウオッチとファミコンの人気はちょうど正反対だったとわかります。

そして、ゲームボーイの合計出荷台数は1億1869万台。内訳は、国内は3247万台で、海外が8622万台でした。2000年9月末の時点で、北米が3889万台、欧州が3661万台と、アメリカとヨーロッパはほぼ互角だったそうです。

ゲームボーイは文化のちがいを超えて普及して、2000年には任天堂から公式に「ゲーム機として初の一億台を販売した」と発表されました。それまで海外で成功したゲーム機とくらべても快挙だったといえるでしょう。



■米国・欧州以外のゲームボーイについて

「CESAゲーム白書2000年」によると、ゲームボーイ以外も含めた「ハードウェアの輸出先比率」は、北米:54.2%、ヨーロッパ:40.7%、アジア・豪州:5.1%、中南米:1%未満となっています。北米・ヨーロッパだけで95%を占めていたことがわかります。アジア各国などは、規制や関税の問題、ソフトのコピー商品が多いという事情もあって正規の輸出は少なかったようです。

しかし、アジア向けにゲームボーイがまったく出なかったわけではありません。たとえば韓国では2000年の12月に英国仕様のゲームボーイカラーが発売されました。

「GBカラーやモノクロのGBを含めると、去年(2001年)の年末までにおよそ16万台ほどを売ってるんです。これは正規のルートで販売している数なんですが、韓国の方が日本のお土産で買って帰ったり、並行輸入される方もいますので、およそ100万台のゲームボーイが韓国にあると予想されてるんですね」(任天堂広報)

その後、2002年4月にはハングル版の「ポケモン金銀」が発売されました。ポケモンアニメは韓国でも放映されていたのですが、ポケモンのゲームが正式に発売されたのはこれが初。韓国の大手出版「大源」の申し入れにより実現したそうです。



■2016年にみるアメリカのゲームボーイ人気



上の画面は、ニンテンドー3DSのDLソフト「バッジとれ~るセンター」のもの。2016年1月15日、海外で人気のバッジを公開していましたが、アメリカで大人気のバッジに「ゲームボーイ」が含まれていました。


 「アメリカのお客さんに大人気なのは このバッジとかっす!」
 「ミュウツーとムジュラの仮面の月は 日本でも大人気なんでナットクっすね!」
 「ゲームボーイだけが意外っす! 日本ではそこまで人気じゃなかったんで!」




 ちなみに別の回ですが、ポケモンもやっぱり人気があったようです。


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