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ポケットファミリーGB


ジャンル: 育成
メーカー: ハドソン
発売日 : 98.08.09



「ポケットファミリーGB」は1998年に発売された作品です。

ゲームボーイカラーも発売されていなかった当時、「現実と同じように時間が進む時計機能」「カセットを抜いても音で知らせるスピーカー機能」「インターネットとも連動できる赤外線通信」といったお楽しみ機能をひっさげてハドソンから発売されたシミュレーションゲーム。内容を一言でいうなら家族をそだてるたまごっちです。

プレイヤーは『大家さんロボット』を通じて、引っ越してくるファミリーをお手伝いしながら、彼らの行く末を見届けることに。時計機能によって、現実で1日が経つと、ゲームのなかでは1年が進行します。年が進むにつれて、家族の職業が変わったり、結婚したり、子供が生まれたりと、家庭のなかで変化が訪れます。

ファミリーは全員、キモイ(きもかわいい?)キャラクターデザインであることが特徴です。しかし、続編ではふつうのカワイイ系に変化しているところを見ると、あまり人気がでなかったのかも。

家族を育てるといいましたが、「たまごっち」のいわゆる「機嫌」というものが、本作では家族仲に相当します。つまり、たまごっちでの「機嫌がいい」=「なかよし家族」であり、「機嫌がわるい」=「家庭崩壊(めちゃくちゃ)」となります。家族の仲が悪いと親子喧嘩・兄弟喧嘩が絶えなくなり、さらに息子や娘がグレます。素直そうだった子供達が、イケイケやヤンキーに変身してしまうと、ひどい自責の念にかられます。気づいてますか、子供たちのSOS。

彼らの様子は「電話」で聞くことができて、「家にいるのがイヤなんだ」「この家キライなの」などと言っていたら危険信号。家族仲を保つためには「環境」を良くすることが大切です。家の汚れは心の汚れなので、まずは部屋を清潔に保ちましょう。また、家族の人数ぶんの部屋を用意し、それぞれの好みに合った模様替えを行うことが家庭円満の秘訣。さらに「競争」や「サンドバッグ」などで、家族のストレス解消につきあっていると彼らの気分は安定します。癒し効果があるペットを飼わせるとなお良いでしょう。

ただし、そのペットの正体は、ロボットが庭をほって作りだしたナゾ生命体です。メニュー画面から『ロボのひみつ』というコマンドを選ぶと、裏庭に穴を掘って『パーツ』を集めていくミニゲームができるのですが、そこで集めたビー玉やミミズやパンツなどを合成すると『ペット』を生成できます。とんでもない錬金術もあったものです。作れるペットは、ネコもどきからライオンもどきまで、全部で15種類。さらには『UFO』を作って宇宙人を宇宙に帰すこともできます。

そう、じつは『大家さんロボット』は宇宙からやってきた存在だったのです(公式設定)。


彼は宇宙に帰るために、宇宙船の部品をせっせと集めているというわけです。その甲斐あって、続編のオープニングでは、宇宙船からロボットの迎えがやってくる場面から始まるのですが、「ファミリーをずっとお世話していたい」という理由で即追い返してしまいます。一体何を狙った設定だったのでしょう。

ちなみに、たくさんのペットやUFOをつくると家賃や模様替えなどの選択肢が増えていきます。どんな因果関係でそうなるのかよく分かりませんが。

また、このゲームには『とけい機能』がついていて、電源を切っているときにもアラーム音がピーピーと鳴ります。このときゲームを始めるとイベントが発生します。昼間に呼び出されて見てみると、留守中の妻にセールスマンが迫っていたり、真夜中2時くらいに呼び出されて見てみると、ただ姑の愚痴を聞かされるだけだったり。微妙なイベントが満載。

とにかく引っ越してきたファミリーが、どのような家族になるのかはプレイヤー次第です。
ファミリーによって、「親→子供→孫…」といった風に順調な「家計図」ができあがることもあれば、

76歳
おきな おさむ
グランドファザー
(家族なし)
病気

なんて重過ぎる結末を迎えることもあります。

ちなみに家族構成が一人きりだと、状態が「仲よし家族」と表示されてしまって涙が止まりません。

なんにしても「たまごっち」的な作品なので、長期的なお付き合いが大事になってくるゲームです。長い時間放っておいた挙句、久しぶりに電源をいれてみると、「地震」「ゴキブリ」「火事」「白アリ」で家が半壊したり、住民が寿命でばたばた死亡したり、家族まとめて夜逃げしたりと、酷いことになるのでご注意を。


むずかしさ:★☆☆☆☆ ゲームオーバーのようなものはなし
セーブ機能:★☆☆☆☆ セーブはひとつだけ

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